診療のご案内
頸椎症とは、頸椎の椎体骨の骨棘(とげ状の突起)形成、 椎間板(椎体と椎体の間にあってクッションの役割をしている)の後方突出、 靭帯の石灰化、骨化などによって、 脊髄から出て肩や腕に行く神経(神経根)または脊髄自身が圧迫・刺激を受ける病気です。
主な原因として、掃除・洗濯などの家事が挙げられます。
掃除機をかけるときや、洗濯物を干すときに首を上下させますよね、これが首に負担をかけているのです。
この頸椎症が近年、増加していることをご存知でしょうか。
スマートフォンなどの長時間の使用により、眼精疲労・首と肩の筋肉疲労・手の痺れなどを発症させる、いわゆる「スマホ症候群」と呼ばれるものが増えてきているのです。
アメリカでのモデル解析では、首の前屈角度が大きくなるほど頸椎にかかる負荷が増えることがわかっています。
そして最も悪い姿勢では、27kgと一般的な小学生の体重にも値する負荷が首にかかっていることが判明したのです。
スマートフォンの使用時だけでなく、姿勢が悪くなるシチュエーションは多くあります。
しかし、一般的な体格の成人をモデルとした解析によると、正常な姿勢(頭部と頸部の前屈角度ゼロ)の場合でもおよそ4.5kg~5.4kgの負荷がかかっています。さらに前屈角度が15度で12kg、30度で18kg、60度で27kgもの負荷がかかっています。
少しでも負担を減らすために、頸椎を自然な湾曲に保ち、前屈姿勢を避けるように努力することが大事です。