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2020.08.09
関節リウマチ
関節リウマチと歩んだ約20年間
自分は、良き時代にリウマチ膠原病内科の門を叩いたと思っております。そう思うのは、2000年を境に関節リウマチの治療が、大きく変わったからです。われわれが、医学部の学生の頃、膠原病の治療はステロイド主体というか、他に良い治療法がありませんでした。結局、どの病気の治療も、ステロイドかと揶揄されていたものです。そして、医学部を卒業し研修医を終え、安倍達教授、竹内勤教授のもとに入局させていただく頃の1999年にメトトレキサートが、関節リウマチの治療薬として承認されました。これは、画期的な薬剤で、今でも関節リウマチ治療においては第1選択薬です。今では、古くなってしまいましたがインフリキシマブという生物学的製剤の多くの臨床研究にもたずさわり、その効果を目の当たりにしたのも、ちょうど、その頃でした。今でも愛着のある良い薬です。それからが関節リウマチの新薬のラッシュで、権威のある教授のもとにいたため治療や研究の題材には事欠かない理想的な環境で医師としての経験を積むことができました。リウマチ学会も、話題が溢れ大変な賑わいでした。このためか、小江戸と呼ばれる川越という歴史的な街が近くにあったのですが、家と病院の往復で、ただ通るだけで観光として訪れたことも無く寂しい生活を送っていました。少し、関節リウマチの薬剤の歴史をまとめようと思ったので、このような思い出話を書いてしまいました。