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2025.04.29
関節リウマチ
関節リウマチで、朝のこわばりはなぜ起こる?原因と対策
浦安市のリウマチ科クリニック「浦安せきぐちクリニック」 の院長ブログへようこそ。今日は、関節リウマチの特徴的な症状である 「朝のこわばり」 について解説します。
朝のこわばりとは?
関節リウマチを持つ多くの方が「朝、関節が固まってしまい、なかなか動かせない」と感じます。この固まってしまい、なかなか動かせないというものが「こわばり」で、起床後 30分~1時間以上 続くこともあり、日常生活に影響を及ぼします。
なぜ朝にこわばりが強くなるのか?
朝のこわばりの原因には、免疫の異常 や 炎症物質の働き が関係しています。
① 炎症性サイトカインの夜間増加
関節リウマチでは、関節の炎症を引き起こす IL-6(インターロイキン6) などのサイトカインが 夜間に増加 します。
そのため、朝起きるころには炎症がピークとなり、関節が硬くなってしまうのです。
② ステロイドホルモン(コルチゾール)の分泌低下
通常、健康な人の体内では 朝にコルチゾール(抗炎症ホルモン) が増加し、炎症を抑える働きをします。
しかし、関節リウマチの患者さんは コルチゾールの分泌リズムが乱れがち で、炎症が十分に抑えられず、こわばりが続くのです。
朝は、関節炎を引き起こす炎症性サイトカインの方が、炎症を抑えるコルチゾールより、早く上昇のピークを迎えるので、朝のこわばりがおこりやすい状態となっております。
③ 夜間の関節の動きの低下
寝ている間は関節を動かすことが少ないため、炎症による硬直が強くなります。朝になって動かし始めると、徐々に和らぐのですが、その間に痛みや不快感を伴うことがあります。
朝のこわばりを軽減する方法
関節リウマチの朝のこわばりを和らげるためには、以下の方法が有効です。
- 寝る前に軽いストレッチ を行い、関節をほぐしておく
- 温熱療法(温かいタオルや入浴) で血流を良くし、こわばりを緩和
- 医師の指示に従い、適切な時間帯に薬を服用(時間療法)
浦安市で関節リウマチの治療を希望される方へ
当院では、関節リウマチの診断・治療を行い、皆さまが快適に日常生活を送れるようサポートしています。
関節リウマチの症状や治療について詳しく知りたい方は、浦安せきぐちクリニック公式サイト をご覧ください。
浦安せきぐちクリニック 院長 関口直哉
参考文献 Ann Rheum Dis 2009;68:63–68


