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2021.10.21
内科
心電図の平定T波(再)|健康診断の心電図で指摘されたら、どうしましょうか?
心電図の平定T波のお話です。人間ドックで「平低T波を認めるので冠動脈疾患の精査を受けること」という通達が来ました。さて、どうしますか?
2014年に、一度、ブログに書いたことがありますが、質問をされたので再度取り上げさせていただきます。心電図には、アルファベットで表される色々な波形があります。聞き流していただいて良いのですが、心電図波形のT波は収縮した心臓が元に戻るときにできる波です。平低T波とは、通常はなだらかな山型をしているT波が平坦になった状態で、T波高がR波高の1/10以下のものです。R波高が10mm以下の場合は、平定T波自体の診断ができなくなります。なお、T波の高さからは心筋梗塞などの冠動脈疾患に関しては信頼できる情報を得ることはできません。平定T波は、むしろ健常な心臓で認められることが多いです。特異性は低いですが、平低T波をきたすものは、低カリウム血症、心膜液貯留、甲状腺機能低下症、健常女性、肥満です。平低T波のみならば、本来は運動負荷試験を行う意義も少なく、虚血性心疾患を疑わせるものでもありません。精査をと言うのは、言い過ぎかもしれません。
文責:浦安せきぐちクリニック(内科・リウマチ内科・皮膚科・泌尿器科)院長 関口直哉













