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2021.12.18
皮膚科
尋常性乾癬の新しい外用薬タピナロフ(Tapinarof)
このたび軽度〜重度の約510人の尋常性乾癬の方を対象にしたアリル炭化水素受容体(AhR)を標的としたタピナロフ(Tapinarof)というクリームの有効性および安全性を評価する2つの第Ⅲ相多施設共同二重盲検ランダム化比較試験(RCT)PSOARING 1、2の結果がでました。タピナロフ(Tapinarof)は、インターロイキン17、フィラグリンおよびロリクリンの発現を調節するという機序のようです。このタピナロフ(Tapinarof)を、1日1回、12週間塗ることで尋常性乾癬の改善効果が示されました。タピナロフ(Tapinarof)の有害事象は、毛包炎、鼻咽頭炎、接触性皮膚炎、頭痛、上気道感染、そう痒症でしたので、期間を延長して安全性を確認することが大切です。使える日が来るのを待ちましょう。
文責:浦安せきぐちクリニック(内科・リウマチ内科・皮膚科・泌尿器科)院長 関口直哉
参照:N Engl J Med 2021 Dec 9;385(24):2219-2229.


