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2021.06.30
お知らせ
(緊急告知)ジョイクル®︎関節注30mgに重篤な副作用の報告。当院での導入は、当分見送ります。
小野薬品と生化学工業は6月1日、関節機能改善剤ジョイクル関節注30mg(一般名:ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム)に、重篤なアナフィラキシーが複数発現していることから、安全性速報(ブルーレター)を出し医療従事者に注意喚起をはじめました。投与を受けた方が帰宅後にアナフィラキシーを起こした事例もあることから、投与後少なくとも30分間は医師の管理下で健康状態を観察することや、緊急時に十分な対応のできる準備をしたうえで投与することなどを求めている。あわせて、「警告」を新設するなど、添付文書を改訂しました。同剤は、承認を取得した3月23日から5 月 28 日までの間に、重篤なショック、アナフィラキシーの症例が 10 例報告された。因果関係は不明ながら、死亡例も1例含まれている。なお、推定使用者数は約5500人。厚生労働省医薬・生活衛生局 医薬安全対策課はこうした状況を踏まえ、製造販売業者である生化学工業(販売元:小野薬品)に対して、ブルーレターの発出とともに、添付文書上は、警告を新設し、この薬の注射後、重篤なショック、アナフィラキシー(冷汗が出る、めまい、顔 面蒼白、手足が冷たくなる、意識の消失、全身のかゆみ、じんま疹、喉のかゆみ、 ふらつき、動悸、息苦しい)があらわれることがありますというような重要な基本的注意、重大な副作用が起こりうることの注意喚起を行いました。実は、先ほど、このようなものを見つけました。効果は確かに良いのですが、安全性がこれでは、使用は躊躇します。
文責:浦安せきぐちクリニック(内科・リウマチ内科・皮膚科・泌尿器科)院長 関口直哉