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2016.08.28
皮膚科
帯状疱疹の発生率
もともと膠原病を治療していくうえでステロイド薬を使うのですが、帯状疱疹、そして帯状疱疹後神経痛で苦しまれる方を見てきました。
なんとかならないかと考えていたのは、免疫抑制療法を行う前のすべての方に帯状疱疹に対するワクチンをうってもらい、その抑制効果を判定してはどうかなというものでした。
しかし、ちょうど大学を辞めるか辞めないかというときのことで倫理委員会の問題で頓挫しました。
また実際は帯状疱疹がどのくらいの頻度でおこるのかという信用できるデータがないのも問題でした。
論文を調べると、ワクチンの重要性を示すものが既に報告され、やはりという感が強いです。
The SHEZ studyという2009年から2102年の小豆島のデータをもとにした帯状疱疹の現状についてのデータが、とても貴重です。
50歳以上の男女を1000人を1年みていくと、だいたい11人が帯状疱疹を発症し、2人くらいが帯状疱疹後神経痛になってしまうというものです。
この基礎データがあるのとないのとでは大違いであるので尽力された研究グループの方には感謝申し上げます。


