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2014.08.25
関節リウマチ
関節リウマチ雑談-2
関節リウマチは、原因がまだまだわからないことだらけであるため治療をして関節リウマチの何が良くなっていれば良いのかという統一した基準が驚くべきことにありませんでした。
よく目にする悲惨な場面としては、大学病院の外来があまりにも忙しいため、ろくに話もせず関節評価はそっちのけ、ただ血液検査結果のCRPや血沈と呼ばれる炎症マーカーの上下だけを治療効果の判断として薬の処方をするというものです。
そのような中、2010年欧州リウマチ学会 (EULAR:European League against Rheumatic Diseases) を中心に「目標達成に向けた治療」(T2T:Treat to Target) という治療の勧めがまとめられ、その翌年、米国リウマチ学会 (ACR:American College of Rheumatology) とEULARで本格的な寛解基準が定められました。
T2Tとは、別にめずらしくも何ともなく「パクリ」です。
例えば糖尿病の場合は、HbA1cを7%未満しようと明確な目標を設定し治療をしますし、血圧なども140を超えないようにと明確な治療の目標を設定します。
しかしながら、関節リウマチはどうしてもこれが今までできなかった。
病態があまりにも複雑すぎてどれをどうしたら良いかということがわからなかったからです。
先人達ががんばって包括的な関節リウマチの評価法を作りあげたおかげで(DAS、SDAI、CDAIなどという評価法)リウマチもTreat to Targetを語るようになったわけです。感謝ですね。