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2014.07.17

関節リウマチ

関節リウマチ講座

●関節リウマチとは、どのような病気ですか?

関節リウマチについて尋ねると、「知らない」、「温泉の効能に書いてある病気」、「お年寄りの関節が痛くなる病気」という具合です。

300人に1人が罹っていて、30~50歳代の女性に多く比較的ありふれた病気ということが知られておりません。
典型的な場合は、「だるい」、「食欲がない」、「熱っぽい」という漠然とした症状で発症し、疲労のせいだと放置していると、「手が浮腫んで握りにくい」、「手足の曲げ伸ばしがしにくい」と言った「こわばり」の症状や指の第2、第3関節や手首や足の指などの小さい関節に腫れと痛みがでて、次第に足首、膝、肘、肩、股関節という大きな関節にも症状がでるようになります。

たった半年間、適切な治療を受けずに放置すると関節が破壊され元に戻らなくなります。
さらに放置しておくと、関節が壊れて寝たきりになる結果、誤嚥性肺炎などを併発し悪性リンパ腫と呼ばれる血液のガンと同じくらい寿命を縮める結果となります。

また、関節だけでなく、間質性肺炎、貧血、骨粗鬆症、涙腺や唾液腺が破壊されるシェーグレン症候群、甲状腺機能低下症、皮膚症状などの合併症のため全身を管理することが必要とされる内科的な側面を持つ病気です。
蛇足ですが、関節リウマチは、単に「リウマチ」と呼ばれることがありますが「リウマチ」は、関節、筋肉、靭帯、腱などが痛む病気の総称ということになりますので、その種類は200以上もあります。関節リウマチは、この「リウマチ」の中の一つの病気です。

●診察を受けるタイミング

発症時には、だるさなどの漠然とした症状であったり、関節の腫れや痛みがあっても一過性であったりと初期のサインを見逃しがちです。
重要なことは、朝のこわばり、ゴムの様な弾力性を持って紡錘状に腫れあがった関節を見逃さないことです。これらが6週間以上続く場合には、関節リウマチの疑いがかなり強まります。

関節は左右対称性に冒されるとだいたいの本に書かれておりますが、初期には片側だけの場合もあり左右対称性でないため関節リウマチではないというのは間違いです。

関節リウマチの原因は明確には分かっておりませんが、遺伝、感染、女性ホルモン、薬物、喫煙、ストレスなどが複雑に絡み合った結果、外から侵入してくる細菌やウイルスを攻撃・排除して自分の体を守るという免疫システムに狂いが生じ、あたかも自分の体の構成成分を細菌かウイルスかと間違って攻撃・排除するようになり発症してくるということが分かってきました。
母親が関節リウマチだから自分も発病するのではという質問を受けますが、遺伝の影響はありますが一卵性双生児の検討から仮に遺伝の影響があっても4人に3人は発病しないという複雑さがあります。

残念ながら効果的な予防法は確立されておりません。明らかな原因も不明で「この検査が陽性だから間違いない」というものがありません。分類基準というものがありますが、やや曖昧で、まず関節リウマチと似通った症状を引き起す病気を全て除外し、診察所見、検査所見を総合して評価し最終的に関節リウマチ以外の診断は考えられないところまで絞りこんだ上で、リウマチ専門医というエキスパートが診断を下すという関節リウマチを見慣れていない非専門医にはハードルの高いものとなっております。関節リウマチは、早期からどんどん進む関節破壊をいかに抑えこむかが鍵となるため、一つでも関節に腫れや痛みの症状がある場合や、もしかして自分は関節リウマチではないかと不安がよぎった場合は、「リウマチ専門医」に相談してください。

●治療

診断後、治療が開始されますが発症から半年未満と半年以上で大まかに分類し基本的には関節破壊が進行しやすいタイプかどうかと合併症を考慮し薬剤が決定されます。

薬剤は内服薬と注射薬にわけられますが、内服薬は世界で70%以上の関節リウマチの方が服用されているメトトレキサートを代表とする免疫抑制薬を用い、先程の異常になった免疫システムを調整します。

注射薬は、関節リウマチを引き起す物質や細胞の分子を抑え込むように設計された生物学的製剤と呼ばれるものですが医療費が高いのが難点です。

これらの薬剤を駆使して、病気の勢いを徹底的に抑え込み不自由のない生活をおくれようにするという目標達成にむけた治療が大原則です。
そして、長期にわたり良好な状態を維持していくために3ヶ月毎に治療法を評価し、効果不十分の場合には変更していくということが推奨されております。

加えて、自ら病気を理解し日常生活を管理し治療に取り組む積極的な姿勢も大切です。
さらにリハビリテーション、関節破壊のために歩行や日常生活が不自由になった場合の手術療法があります。

治療はいつまで続けるべきかというと、治療により安定化した異常な免疫システムが、治療中止により、いつ暴走するかは予測できませんので副作用などの問題がなければ治療継続が望ましいです。
しかし、治療を中止しても大丈夫な方がいるのも事実です。
現在では、どういう方が治療を止めても大丈夫かということは研究段階のため定かなことが分かっておりません。
治療中止については主治医と綿密な相談のもと決めて行く必要があります。

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