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2014.04.20
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患者さまと呼ばないで!
当院では「患者さま」と呼ばないようにとスタッフ教育をしております。当たり前です。患者という意味は、「心を突き刺すものがあってうれいている者」、これに相当する英語のpatientも「苦しみに耐えている者」という意味です。こんな悪い意味の言葉に「様」をつけるなんて変だと思いませんか?
西日本新聞に以下のような記事を見つけ自分の考えがずれてはいないのだと安心しました。少し紹介させていただきます。
<原文>医療機関で「患者さま」と呼ばれることにようやく慣れてきたが、最初のころは違和感でむずむずした。「お願いですから、患者さまと呼ばないで」と頼んだら、看護師さんからけげんな顔をされた。「せっかく丁寧にお呼びしているのに、なんて偏屈な患者さま!」と思われたのかもしれない。ある看護部長によれば「『患者さま』とお呼びすると、その後にぞんざいな言葉は続けられませんから、スタッフの接遇教育にはありがたい言葉です」ということだ。そうかもしれないけど、できれば、この呼称はやめてほしい。「波多江さま」という呼び方はまだしも「患者さま」はちょっと不自然。そもそも、日本語としておかしい。「お客さま」と違って「患者」という言葉に「さま」という敬称はなじまない。患者という漢字は〈心を串(くし)刺しにされた者〉であり、英語のペイシェントの語源も〈苦しみに耐える〉という意味を持つラテン語だ。ネガティブな言葉に「さま」を付けるのはおかしい。患者の多くが私と同じ意見だと思う。医療過誤で感染症になった知人は「患者さまなんて呼ばれる筋合いはない」と怒っている。患者へのアンケート調査によると「患者さん」で十分という意見が7割にも上るという。
患者さまと呼ばれたい人はいません。私もその一人です。繰り返しますが、当院では「患者さま」と呼ばないようにとスタッフ教育をしております。