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2014.03.12
その他の診療
血清ヘリコバクターピロリIgG抗体
自治医科大学健診センター消化器内科冨山先生が72例を検討されヘリコバクターピロリ菌を除菌した場合、72例の全体としては血清ヘリコバクターピロリIgG抗体価は除菌前78.4U/ml、除菌後1年で11.9U/ml、その後、緩やかに低下し除菌後9年でやっと0U/mlになるそうです。
個々の抗体価低下を4パターンに分類すると、①除菌後1年で抗体陰性化(約38%)、②除菌後1年後に抗体価が半分以下になり数年かかって陰性化(54%)、③除菌後1年で抗体価は半分までは下がらず数年かかって半分以下に低下(約3%)、④除菌前と比較しても半分まで低下しない(約5%)ということがわかりました。
ヘリコバクターピロリIgG抗体価は除菌1年後でも62%が陽性、3年で35%、7年で10%、9年後で0%となかなか抗体価が下がらないというデータはとても貴重で役立ちました。