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2022.07.07
リウマチ内科
膠原病って何?
膠原病って何?と、普通、思いますよね。膠(にかわ)という漢字は、日常生活でなかなか書く機会はありません。疾患の概念は、臓器主体で考えるという今までの古い考えから脱却した新しい疾患概念のものですが、それでも膠(にかわ)って・・・。埼玉医科大学総合医療センターリウマチ膠原病内科で研修をしていた時にお世話になり、今の自分があるのは先生のおかげと常々感謝申し上げている東邦大学医療センター大橋病院 膠原病リウマチ科の亀田秀人教授の内科学会での講演内容を、そのまま引用させていただきます。
現在の膠原病の概念は、自己免疫現象を伴い、結合組織を中心とした炎症により、筋骨格系の痛みなどが増悪や改善・寛解を反復しながら経過する全身(多臓器)の疾患群、まとめて書くと「全身性自己免疫性炎症性結合組織疾患」という長い疾患名になります。確かに長いですが、的は得ております。
つまり自己を敵にみなした免疫力が、あだになって生じた炎症が全身に及び、おさまらず様々な病状を引き起こす疾患群ということです。
以下補足です。
リウマチ性疾患・・・筋骨格系の痛みを生じる疾患群
結合組織病 ・・・骨・軟骨・周辺軟部組織の疾患群
古典的膠原病 ・・・病理学的に結合組織や血管にフィブリノイド変性が見られる疾患群
自己免疫疾患 ・・・自己に対する免疫反応に起因する疾患群
文責:浦安せきぐちクリニック(内科・リウマチ内科・皮膚科・泌尿器科)院長 関口直哉


