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2019.04.01
内科
インフルエンザの薬「ゾフルーザ」に耐性
1回の服用で、インフルエンザに良く効くという期待の新薬「ゾフルーザ」に耐性を持つウイルスが薬を服用していない子ども3人から検出されたことが27日、国立感染症研究所の調査で分かったと報道があったと思います。
確かにゾフルーザを使うと、体内に薬の効きにくい耐性ウイルスができやすいことが知られていました。
ゾフルーザの臨床試験でも、成人の耐性ウイルス出現率が9.7%だったのに対し12歳未満では23.4%と高く販売開始後に耐性ウイルスが見つかった例もほとんどが12歳未満ということです。
服用していない人から見つかったのは初めてであり、服用した人からの感染が疑われます。
もともとインフルエンザは、時々刻々と変異をしているので、耐性も得やすいのでしょう。
そして耐性を得たウイルスが、人から人に伝染したという事実が恐ろしいです。このように爆発的に耐性ウイルスが蔓延していく。
年末ごろから流行するインフルエンザに対して12歳未満の子どもには、安易にゾフルーザを使用すべきでないと考えるべきかは、今後の知見を待たないといけません。