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2023.04.27
内科
【必読】いったい新型コロナウイルスは、もう大丈夫なのか? 大型連休中の注意点と対策
2019年より始まった世界的な新型コロナウイルスのパンデミックは、今では昔のような感じになっております。確かに、重症の急性呼吸不全をおこすことが少ないというのは定説です。それは、現在流行しているものが、オミクロン株から派生したものでありデルタ株から派生したものではないということに起因します。2021年からは、だんだんとオミクロン株から派生したものに置き換わったと言われております。東邦大学医学部微生物・感染症学講座、政府分科会メンバーの舘田一博教授のお話では、そうは言っても、全国では今でも、一日に一万人以上の感染者が氷山の一角として報告され、死亡者の数も一時期よりは少ないながらも、一日に20人から30人ほどが亡くなっているということです。感染がこのまま拡大していくと高齢者や基礎疾患がある人に広がる危険が高まり、再び、死亡者数増加につながってしまうということです。現在主流のオミクロン株から派生したものの特徴は、スパイクタンパクの変異により、我々の免疫機能をうまくかいくぐる能力に長けており、ワクチンも効かないほどの高い感染力を有していることです。だから、何度も感染する人もいます。そして重症の呼吸不全をおこすことは少ないものの、先ほどの超高齢者や基礎疾患ありの方の病状を、より悪化させるという能力を持っていることです。感染力は、強く、ほとんどが無症状で自分が感染したことに気が付かない。つまり、我々が外国人のように無秩序な行動をすることにより、失いたくない人へ感染させてしまい取り返しのつかないことになり、結果として自身が心の傷を負うという嫌な面がございます。そこで、また舘田一博教授のお話ですが、大型連休中も基本的な感染対策を維持することが大事で、密な場所や換気が悪い場所では効果的にマスクを使い、何よりも、体調が悪い時は無理して外出や旅行をしない、かぜだと感じたときはコロナかもしれないと用心し自宅で療養するなど、感染に弱い人たちを守る意識を改めて持ってほしいということです。何も外出するなということではなく、嵐が過ぎ去ったあとに子供のように、無秩序に、はしゃぐのはいかがなものかということです。日本の歴史を振り返ると、戦いに負けた国に追従する姿勢を取ってきました。ただ追従すれば良いわけではありません。まず、日本は法的にマスクすら強制できない国家ですが、それでも日本的な倫理のあり方で、アメリカを含め海外の国よりも、新型コロナウイルスによる被害をはるかに少なく抑えることができました。とても誇らしいことです。