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2020.05.04
トピックス
新型コロナウイルスとリウマチ性疾患は、重症時の症状が似ている。
新型コロナウイルスに感染し重症となった方の症状をみると、関節痛、急性間質性肺炎、心筋炎、白血球減少、リンパ球減少、血小板減少、サイトカインストーム、そして付随しておこる血球貪食症候群などの報告があります。論文を読むと、こういうような症状が出るのも、なるほどなと思います。確かにリウマチ・膠原病内科に重症のため入院されてくる方には、少なからず、このような症状がおこります。サイトカインストームと言って私も含めリウマチ専門医の先生あれば、どんどんと病状が悪化していくばかりで治療に難儀した経験を持っています。だから、その怖さは、身に染みてわかる。だから、原因は違うけれども当院は、現在の入室条件を貫いております。16年前、私が大学病院で勤務をしていたときに、この症状の方の主治医として集中治療室で治療にあたっておりました。もちろん家にも帰れず、初めて自分の子供が産まれるというのにも間に合わず。あとで、嫌というほど怒られた経験があります。自分や家族を犠牲にしてまで治療に取り組みましたが、結局は助けることはできませんでした。原因は違うけれども、現在、新型コロナウイルスのために重症となった方を、様々なものを犠牲にして最前線で取り組まれている医療スタッフには、頭が下がります。本日、新型コロナウイルスに感染しているのを隠して山梨県から東京都に戻ってきた20代の女性がいたと報道されておりました。残念なことです。感染を拡大させることは、しないでください。本当に、あの病態は大変なんです。
Misra DP et al. Clin Rheumatol. 2020 Apr 10.