ブログ
2020.05.05
トピックス
新型コロナウイルスによる静脈血栓症
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染により、血がかたまりやすくなり血栓ができやすくなります。これは、とても深刻な病態で、約200人の新型コロナウイルス感染者のうち、どのくらいの割合で静脈血栓症になったかを調べたオランダの論文がありました。静脈血栓症は、その後に、肺血栓塞栓症を起こし・・・。やや難しいかな。つまり、静脈に血の塊ができて、それが肺にとび肺の血管がつまるから血が流れず酸素も滞るから死に至る危険性が高い病気ということです。この論文では、約4割(約80人)の方が、ICUに入ることとなり予防していても、その半数の約40人に静脈血栓が見つかったということです。この血栓ができている割合は、ピンっと来ませんよね。これって、とてつもなく高い頻度なのです。そして、嫌なことにICUに長くいる方は、より頻度が高まるということです。当たり前ですが、これでは、なかなか救命できないわけです。
Middeldorp S et al. J Thromb Haemost. 2020 May 5